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社長の想い

代表取締役 辻田譲司
代表取締役 辻田譲司

人として生まれてきたのには必ず意味がある。

人だけでなく生まれてきたものにはすべて意味がある。
スーパーで大量に仕入れられたものを行列してレジで形式だけの挨拶をされて買い物をしていると商品を作った人やそれを運んでいる人、それを使う人が本当に喜ぶのかなと想うときがある。
店員さんはこれも会社の方針でコスト削減と特売安売りに精を出す。
買い物って、もっと楽しかったんじゃないか?

大量に仕入れれば安い、大量に運べば安い、 最新システムを使えば間違いが減り、低コストになる。

「安い」ことは魅力である。
しかしその影でどんどん大切なものが失われているんじゃないか?

10円玉を握り締めて駄菓子屋に当てもん付きのカレー海老せんを買いに行ったとき、
おばちゃんがうれしそうな笑顔で応対してくれた想い出。本当に商品を売ること楽しみにされていた。
そんな売り方をしている店に職人さんが心を込めて作った製品を並べられないものか。

小売やさんは商店街のお店で生活することに戻り1日中商売そして商売が即生活。
魂を込めてモノを売っていく。

大手のブランドショップでしか商品の価格が守られないというのは大手のブランドショップの商品に対する想いとその商品力が他より勝っているからじゃないか?

安いものは量販店に任せ、
大切なものだけを売っていく方向に切り替えるべきではないか。
工場は請負型を脱し自社のブランドを持つべきではないか?

私がお酒の業界に入った昭和57年。
日本酒の業界は大揺れに揺れた。
大手メーカーのおけ先(請負)をしていた地方の造り酒屋が日本酒の売上不振から大手メーカーに次々と契約を打ち切られていったのである。
500石から1000石(1石は1升瓶100本)の蔵元はある企業は廃業、ある企業は吸収合併、またある企業は自社ブランドの磨きこみを図った。
それから30年、現在残っている地方の蔵元は小さくとも自社ブランドを持ち根強いファンを作っている。
これを優れた事例ととらえられないか?

こんな話をすると大概の人は
「そんなン大変やで」
「長いもんに巻かれたほうがええで」
「生意気な事せんほうがええで」と言ってくる。

みんな逃げの言葉である。
経営者ならどんな環境も自分の責任で乗り切り、そして堂々と大手を振って歩ける業績を創るべきではないか。

景気のせいや環境のせいにしても何も変らない。
自分が変るしかない。

私は自分の会社の社員が可愛い。
この人たちをもっと生き生きと生活させたい。
人生を謳歌させたい。
希望を持たせたい。

小さくとも優れた技術や考え方を持ったメーカーと小さくとも物を大切に扱い、
お客様を大切にする小売業を結び付けたい。
わが社の社員がその両方のお客さまの間に立って「接客」に磨きをかけたい。

河内地方のメーカーさんの集まりでお話を聞く機会があった。みんな自社のブランドを築こうとされている。
しかしお客様の生の声をなかなか聞きにくい。そして毎日お客様と接する機会が少ない。
わが社の社員は毎日同じ地域を回る。そうしてお客様の大事な「つぶやき」「おしかり」を メーカー様に成り代わって承っている。
それを利用していただけないものか?

「アマリクに預ければ物が売れるようになった」とメーカーさんに言われたい。

そんな想いを先代の後を引き継いでからずっと持ち続けていました。
その計画を実行していきます。